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パレスチナ・ファレスティーン

笑って泣いて食べて暮らしたパレスチナ。 時々の思いを綴ります。

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ノルウェー政府によるボイコット:パペより

先日、文化活動に対するイスラエルボイコットや、
それに対するエドワード・サイードの見解を書きましたが、
イスラエルボイコットは、一言で語れることではなく、
私個人は、外交レベルでの効力を持つ、経済を中心とした選択的なボイコットにこそ、
意義がある、との意見です。

先日、知人から、「ノルウェー政府が、分離壁の建設と補修に携わっていたイスラエルの企業「エルビット」をボイコットするという公式発表をしましたが、それを受けてイスラエル国内では、初めて占領について自由な討論が行なわれたようです。イラン・パペ氏が、ちょっと興奮気味に、この新しい動きについて感想を述べています。」との連絡が入りました。

このようなボイコットこそが、政治的な意味と効果を持ち、
内部からの変革を生み出す力になるのだと感じます。

以下、全文です。
***********************************
本当にありがとう
イラン・パペ
2009年9月4日エレクトニック・インティファーダ
http://electronicintifada.net/v2/article10752.shtml

今日は、イスラエルにおけるメディア報道と討論の歴史において珍しい一日であった。ラジオやテレビのような、すべての電子メディアは、一斉に占領とパレスチナ人弾圧について討論し、もっと重要なことに、それに付随する見込まれる費用について討論していた。それは、たった12時間しか続かなかった。明日にはまた従順なイスラエルのメディアは、「紛争」はもう終わっていて、もうすぐ解決する、という大衆向けの政府の新しいメッセージを伝えるオウムに戻っていることだろう。一方には既に、西岸における能天気なパレスチナ人がいる(ニューヨーク・タイムズのトーマス・フリードマンとハアレツのアリ・シャビットの最新報告を参照)他方には、悲しいかな、知らぬが仏の新しい現実から身を引く人々、つまりガザ地区ではいまだハマスの独裁体制下に生きる抑圧されたパレスチナ人がいる。

明日には、ナブルスではパレスチナの学生が、毎日、裁判もなく投獄され、ラマッラー近郊では今日もあったように、パレスチナの子どもたちが、殺されているという憂鬱な現実に、われわれは、みな立ち返るだろう。われわれは、エルサレムで2週間前に起こったような家屋の解体、ガザ地区の止まないスタグフレーション、パレスチナ人がいるところならどこでも、至るところにあるパレスチナ人の追いたて、の現実に戻るだろう。けれども、こうした日々のうちでも今日は、たまたま現場に居合わせた者たちは、光を見た、一瞬の間、これまでとは違った平和と和解の現実の地平を照らし出す、とても力強い光を見た。

そしてそれは、すべて、イスラエルのハイテク会社エルビット(エルビットが、分離壁の建設と補修にかかわっていることに起因して)への投資から撤退するというノルウェー政府の決定のおかげであった。われわれは、これに対して均衡の取れた見解を保たなければならない。つまりエルビットのたった一つの部門で、エルビットのシステムは、影響を受けた。しかしその意義は、誰が標的とされたかということではなくて、むしろ誰が、決定を下したかということである。つまりノルウェーの財務大臣が、倫理協議会を通して決定を下したのであった。それに劣らず重要なことは、その措置が取られた仕方である。つまり財務大臣その人が、記者会見でその転換を公表したことである。これが、短期間のうちに、シオニスト国家におけるメディア・シーンを変化させたものである。外国や軍事に関連する事柄は、イスラエルでは、将官や 特定の研究機関出身の選ばれた政治学者たちによって議論され。そうした政治学者たちは、インタヴュワーに、彼らがコメントとして聞きたがっていることを提供するのいうのが、通例である。

今回の場合、彼らが、招いた個々人に突きつけた質問から推察できるように、彼らは、ノルウェーのムスリム少数派が、この決定の背後にいるのかといったことを聞きたがっていた。あるいは伝統的な反セミテイズムで説明がつくのか、イランやリビアの政府といった新入りを含めた、新たに形成されたシオニズムの長老たちが、それに混じっているのか、といったことを聞きたがっていた。しかし、目標とされたのがハイテク会社であったため、生放送に招かれた解説者たちは、地元日刊紙の経済記者といった経済や財政の専門家だったり、地域産業やハイテク企業のチーム・リーダーだったりした。これらの解説者たちの見解は、通常これと似たような場で表現される見解とは、大違いである。とはいえ彼らは、経済的現実や生の現状と実際に取り組んでいるのであり、神話やイデオロギー的な作り話と取り組んでいるわけではない。そして彼らは、視聴率の一番高い時間帯に、この最近の措置を引き起こさせたのは、実は人権に対するノルウェー人の感受性であり、今後似たような措置が取られる可能性はきわめて高いと説明した。

このサイトの読者にとっては、これは、退屈に響くかもしれない、あるいはあまりに根本的に響くかもしれないが、イスラエルにおける平均的な視聴者は、これまで実に長いこと、主流のジャーナリストやタレントからなる主流のメディアでは、このような明快な推論に晒せれたことはなかった。西岸とガザ地域を囲んでいるアパルトヘイトの壁と塀の背後に何があるかを、悲しくも短いが、生放送で暴露したことの重要性は、投資引上の決定を彼女自ら公表したノルウェーの財政大臣である、クリスティン・ハルヴォーセンの年長者の知恵(seniority)から生まれたものである。

西欧の政府によるこの種の公的な措置は始めてのものである。それは、南アフリカのアパルトヘイトに反対して行動を起こすようにという西欧における諸社会の圧力に諸政府が耳を傾けた最初の日を思い起こさせるものである。われわれは、みな心動かされた。勇敢な労働組合が、イスラエルに対してそのような決定を下した時、まさにそうだった。また国際司法裁判所が、分離壁に不利な判決を下したとき、また最近では映画制作者のケン・ローチのような人が、公式にイスラエルを代表するいかなるものへの参加にも反対する、断固たる態度を取ったときも、われわれは、みなとても希望を抱いた。けれども今や、進化が起こっている。量的な飛躍的前進であり、われわれが、守り維持しなければならない気運である!

これは、どん底の時にいるパレスチナの人々を助ける道を探している西欧のすべての善良な人々に対してのはっきりしたメッセージである。彼らは、平和のうちにガザに向けて行進し、出航したがっている。彼らは、イスラエル人とパレスチナ人が、もっと頻繁に出会えるよう手助けしたがっているし、どんな障害があっても、断固とした態度で占領地でボランティア活動をしようとしている。これらは、すべて気高い行為であるが、西欧での世論を変えることが、西欧の人々が、最善を尽せることなのである。そしてもし、ある政府が、ゲームの名前と規則を、著しく転換させたならば、たとえそれが、津波のようなシオニストの反発下で、いまだ修正されるかもしれないほんのささやかな決断であったとしても、他の政府も、きっとついてくるであろう。当面は、イスラエルとパレスチナに住むすべての人にとって、より良き未来への道を敷いてくれた者として、歴史のページに参入する勇敢な政治家に心から感謝するとしか、言えない。

*イラン・パペ氏は、エクスター大学の史学科の教授。
(日本語訳:久松重光)

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コメント


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ミクシィのパレスチナコミュにも同様の和訳の貼り付けがあり、訳者の方ごくろうさまと思いました。
ノルウェー政府、素晴らしいですね。他の欧州の国が続き、日本政府もそのような外交の潮流にのってもらいたいと願ってます。

なおあん | URL | 2009-09-12(Sat)23:02 [編集]


知人から、みんなでノルウェー・サーモンを食べて、連帯しましょうという、メッセージが来ました。
日本でももっと大きなニュースになってほしいですね。

ミシュミシュ | URL | 2009-09-16(Wed)11:15 [編集]


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