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パレスチナ・ファレスティーン

笑って泣いて食べて暮らしたパレスチナ。 時々の思いを綴ります。

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艶やかな輝き:その1

10年もパレスチナにいれば、思い出の品はごろごろ転がっているようです。

一度も身につける機会が無く、かといって、換金もできなかったこの指輪。
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見た目よりは軽いのですが、絢爛豪華で艶やかな光を放ちます。

へブロンの子どもの栄養センターでの仕事が一区切りつき、
別の場所でのプロジェクトに携わることになったときのこと。
一緒に働いてきたセンターのスタッフが、記念にとプレゼントしてくれました。
正真正銘、21Kの金の指輪です。貴重なダハブ(アラビア語で金!)です。

こちらが気恥ずかしくなるぐらいに光り輝く21Kの金製品が、パレスチナ標準。
大きな街の市場には金のアクセサリーを売る、きらびやかなお店があります。
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18Kの指輪など、気まずそうに並んでいるようにさえ見えるのです。

金は結婚するときに、男性が女性に渡す保証金のようなもので、村によって相場が違うようです。
私がへブロンにいた1990年代半ば頃は、小さい村で250グラムぐらいと聞きました。
当時、1グラム1000円ぐらいだったと記憶しています。ざっと25万円。
パレスチナの当時の一人当たり国民所得が15万円程度でしたから、大金です。

男性が結婚するのは大変です。

加えて、女性世界の厳しいもう一つのハードルを超えなければなりません。
結婚の申込は、男性側の母親が、息子あるいは彼女が見初めた若い娘さんの母親を訪ね、
娘さんが同席したところで相手方の母親に結婚を申し込むのが、パレスチナ流です。
最近は若い二人の間で、プロポーズはあることも聞きますが、
この母親同士のプロセスは決してはずせません。

成立すれば、金の量の交渉に入るようです。
パレスチナではいとこ結婚が多いですが、
この場合、双方の両親が兄弟姉妹なわけで、
金の量の交渉も、経済状態にあわせてしやすいようです。
結婚式では、花嫁さんは、花婿さんから貢がれたありったけの金製品を身に着けます。
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更に花嫁の家族からのプレゼント分の金アクセサリーが加わります。
この金(ダハブ)は、生活が苦しくなったときには現金に換えて生活の足しになり、
離婚を言い渡されるようなことがあったときはたときは、保証金にもなるそうです。

なぜ、私への餞別が金の指輪だったのかはいまだ謎です。
当時は、色白の華奢な日本人ということになっていた私。
選んでくれた栄養センター長のナエラは、私の薬指でくるくる回る指輪を見ながら、
「これが似合うようになったら、あなたもパレスチナ人女性よ」と、笑いました。

当時を見る影も無い薬指に入れてみました。
指の肉に食い込んでびくともしませんでした。

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